勝浦の屋台彫刻と神輿              INDEXへ戻ります


勝浦のまつり・・・平成16年9月13日撮影 上・仲・下本町三台の大型屋台が市指定文化財になりました。
14年の分は画質が悪いので今年の画像を参照願います。

三町の屋台彫刻は嶋村俊表・俊正の後、
嶋村道友・初代後藤義光・金子光清が彫刻を追加している。

各町幟台彫刻は四代伊八・信明の作であるが、仲本町等は鬼板や懸魚に使い廻している例もある。

[波の伊八ウェブ美術館]   [嶋村本流]

[勝浦三町屋台彫刻と嶋村本流]・・・真相究明


[上本町] [上本町14年]    [仲本町] [仲本町14年]     [下本町] [下本町14年] [幟台挟み]

[遠見岬神社・神輿]


上本町・大型芸屋台 脇障子の彫工:八代嶋村俊表

金子光清(刻銘確認) 後方妻側羽目板[蟇股後]・平成14年に詳細アリ
軒下の左右、後の羽目板(欄間)は「桃太郎伝説」
彫工は金子光清(裏に刻銘あり)

『三国志』から

脇障子左は「長坂橋の張飛」・・・兜を脱いで鞍に掛け、髪の毛は逆立って獅子の如く、
眼は裂けて赤く光り、その形相は悪鬼羅刹(あっきらせつ)も及ばないほど凄まじく、
「吾は燕人(えんひと)張飛、誰か来りて勝負を決せん」と雷のような大音声を上げた。
長坂橋(ちょうはんきょう)

右は「趙雲(ちょううん)幼主を救う」・・・幼主とは劉備の一子阿斗(あと)

『阿斗を抱いて劉備の許へ急ぐ趙雲は途中、深い穴に落ちてしまうが、突然、
紅の光と紫の霧が起こって穴から趙雲を飛び出させ、趙雲は敵の囲みを
破りながら無事、劉備の許へ阿斗を届ける』
*
脇障子

[左]張飛
[拡大]

[刻銘]
(嶋村俊表)


[右]趙雲
[拡大]
[懸魚前]
[懸魚後]
[竜]
[拡大]

[中備]
(天狗と
牛若丸)

[中備中]
(調査中)
中国故事

[蟇股後]
楠公
木鼻竜

[左]

[右]

嶋村道友?
頭貫獅子

[01]

[02]

[03]

[04]

[05]

[06]

金子光清?
欄間

[桃発見]

[桃太郎]

[鬼ヶ島01]

[鬼ヶ島02]

金子光清刻銘あり
勝浦の山車 平成14年9月7日撮影
勝浦市上本町・大型芸屋台
屋台彫刻・・・東都・嶋村俊表

各部品の作風に違いが観られるので弟子も加わっていると想われる。
ではなく、何人かの彫工が後から何回か追加している。

 東京住・金子光清・・・後方妻側羽目板(楠公)・軒下欄間(桃太郎伝説)追加。
作品全てに刻銘在り

三臺とも天保〜弘化時代の作で当時、勝浦町の隆盛がよく分かる。

嶋村家は江戸彫工でも一流の名門で、幕府御用の家柄でもある。
嶋村俊元を祖とする流派で後藤流より約半世紀弱以前からある、
江戸彫工の源流である。

この嶋村家の流を組むのが、
南総の名人彫物大工・武志伊八郎信由こと波の伊八です。
伊八は宝暦元年生(1751)〜文政七年(1824)死去 行年七十三才

川越氷川神社本殿彫刻刻銘はこの嶋村俊表と飯田岩五郎です。[川越祭り]

[波の伊八ウェブ美術館]   [嶋村本流]
*
[山車01]
組立中
[山車02]
組立中
[山車03]
組立中
[山車04]
組立中
[蟇股01]
桃太郎
[蟇股02]
角度替え
[蟇股]
虹梁・中
[破風]
天狗
[破風]
天狗大
[懸魚]
玄武
[蟇股上]
前・左
[蟇股上]
左拡大
[蟇股上]
前・右
[蟇股上]
右拡大
[囃子臺]
虹梁蟇股
[刻銘]
金子光清
[蟇股上]
金子光清
後・左
[蟇股上]
金子光清
後・右
[蟇股上]
金子光清
全体
[蟇股上]
金子光清
全体拡大
[後部]
全体
[鶴に陽]
前破風
[兎に月]
後破風
[鳳凰]
懸魚
[刻銘]
嶋村俊表
[障子左]
部分
[障子左]
拡大00
[障子左]
拡大01
[障子左]
拡大02
[障子左]
拡大03
[障子右]
拡大00
[障子右]
拡大01
[障子右]
拡大02
[障子右]
拡大03
[障子右]
拡大04
[障子]
1組
[上本町障子・左]
屋台に付いた状態
[上本町障子・右]
屋台に付いた状態
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仲本町・大型芸屋台 彫工・嶋村俊正

嶋村道友初代後藤義光・が木鼻竜・懸魚(雲に麒麟)追加。

鬼板(前)の金太郎鬼退治は俊正作であるが納まりが不自然、
鬼板として彫られた金太郎ではナイ。(鬼の顔が1/3欠如)

四代伊八・信明作の幟台の彫刻と想われる彫物(屋台後方蟇股に使用)もある。

坂田怪童丸(坂田金時)鬼板に使用している金太郎があるので
ここでは怪童丸後に、坂田公時か。

「他の鯉に関する構図」
渡辺番(わたなべつかふ)・・・古今著聞集「渡辺番・水中の鯉魚を捕う」
琴高(きんこう)・・・神仙の術を学び、その力で、鯉に乗って水上を行き来し、書を読み、遊んだという仙人。
※鬼若といわれる人らしい。

林 和靖(りん なせい)・・・北宋期の詩人で、西湖のほとりに隠棲し、
20年間世間に交えず風流三昧の生活を送った人物である。
古来より画題として好まれ、鶴を飼い慣らしたことから「撫鶴図」「放鶴図」が、
また梅を愛したことから「愛梅図」が多く描かれている。
*
[鬼板前]
(金太郎)
納まり不自然

[刻銘]
(嶋村俊正)

[懸魚前]
坂田金時


[中備中]
[林和靖]

[中備前]
獅子・鳳凰
玉取竜
[鬼板後]
(武将はんかい)
嶋村道友

[懸魚後]
(雲に麒麟)
初代・後藤義光

[蟇股後]
(竜に乗る仙人)
趙 子英か
四代伊八・信明
木鼻竜

[左]

[右]

嶋村道友か?
脇障子
(松に鷹)
嶋村俊正

[左]

[右]
勝浦市仲本町・大型芸屋台
屋台彫刻・・・東都・嶋村留五郎俊正

俊表・俊正共に襲名後も「神田川住嶋村俊元八代」と刻銘していることから、
俊表・俊正は俊縄(嶋村源六)の子、兄弟で親戚筋はここしかない。

本流八代嶋村源蔵を名跡したのは俊表ですが、俊正は留五郎を襲名。

題材に中国の「水滸伝」に登場・活躍する武松が出てくるが、
[破風01]鬼板の大酒飲みの豪傑はその武松のようである。(嶋村道友の刻銘アリ)

※林 和靖(りん なせい)・・・北宋期の詩人で、西湖のほとりに隠棲し、
20年間世間に交えず風流三昧の生活を送った人物である。
古来より画題として好まれ、鶴を飼い慣らしたことから「撫鶴図」「放鶴図」が、
また梅を愛したことから「愛梅図」が多く描かれている。
*
[山車]
組立中00
[山車]
組立中01
[木鼻竜]
囃子臺左
[障子左] [障子右]
下部
[懸魚]
鯉に乗る
鬼若

[刻銘02]
嶋村俊正
[破風01]
金太郎の
鬼退治
[破風02]
金太郎大

[刻銘]
嶋村俊正
[破風01]
酒を飲む武将
はんかい
[破風02]
拡大
[鬼板] [林和靖01]
[林和靖02]
[拡大]
[刻銘] [墨書き]
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下本町・大型芸屋台 彫工・八代嶋村俊表 幟台・四代伊八・信明

脇障子左「獅子の滝水浴び」・右は「獅子の谷落とし」

『幟台』・・・神社入り口及び町内入り口に幟(のぼり)を建てる台
旗台正面の彫刻対の「武松と入雲龍公孫勝」と四枚の木鼻は殆ど使用されて居らず、
明治後期の作ですがまるで新品のようである。(四代伊八・柴又帝釈天にて製作)

行者「武松」(ぶしょう) 景陽岡に虎を殺す「水滸伝」中14番目の英雄。
酔っぱらって山中で寝ているところを虎に襲われ、素手で殴り殺したエピソードはあまりにも有名。

道士「入雲龍公孫勝」(にゅううんりゅう・こうそんしょう)水滸伝英雄
公孫勝は梁山泊の軍師として活躍。道術を学んで、
風を起こし、雨を呼び、霧に乗り、雲に上がることから入雲龍と呼ばれる。
宝剣を手に祈ると怪風を起こし、石を走らせ水を巻いて波を起こす。

祈る「入雲龍公孫勝」脇の獅子は四代伊八・信明のアレンヂと想われる。
歌川国芳・葛飾北斎も「公孫勝」を描いているがその絵に獅子は居ない。
この彫刻から判断すると北斎の絵に近い。(剣をくわえ手の祈り方、髪の流れ方は同じ)
*
屋台

[正面]

[左]

[後]
[鬼板前]
嶋村俊表

[懸魚前]
(波に火炎竜)
初代・義光

[蟇股竜]
嶋村道友
木鼻
後に追加

[獅子左]
[竜左]

[獅子右]
[竜右]
嶋村道友
脇障子
十代嶋村俊明「推定」

[左]滝水浴び
[上部拡大]
[下部拡大]

[右]谷落とし
[上部拡大]
[下部拡大]
旗台
(四代信明)

[武松]

祈る
[入雲龍公孫勝]

[葛飾北斎画]
05.09.10 屋台組み立て

行者「武松」(ぶしょう)と道士「入雲龍公孫勝」(にゅううんりゅう・こうそんしょう)の詳細
箱の墨書き
千葉県夷隅郡勝浦下町
祭禮事務所行
こわれもの  東京府金町村柴又
御用心  門前差出人
高石伊八郎
*
四代箱墨書き
[全体]
[上部拡大]
[下部拡大]
[横・年月]
行者 「武松」
[武松]
[拡大]
[虎]
入雲竜公孫勝
[正面]
[左から]
[獅子]
勝浦市下本町・大型芸屋台
屋台彫刻・・・東都・嶋村俊表

各部品の作風に違いが観られるので弟子も加わっていると思われる。
ではなく、数人の彫工が何回か追加している。

箱蓋墨書き製作年が 天保拾五 九月中旬とある。

[旗台]
行者・武松(ぶしょう)景陽岡に虎を殺す「水滸伝」中14番目の英雄。
道士・入雲龍公孫勝の祈り
四代伊八・信明作
*
[下本町障子・右]
屋台に付いた状態
[下本町障子・左]
屋台に付いた状態
[親子獅子]
障子右01
部分
[親子獅子]
障子右02
部分
[親子獅子]
障子右03
部分
[障子01]
左部分
[障子02]
左部分
[障子]
左右1組
[蟇股]
亀と波
[蟇股02]
亀と波
[懸魚]
[懸魚02]
[蟇股]
2点
[木鼻竜]
2点
[木鼻獅子] [袖]
2点
[破風]
[破風]
松に雀
[虹梁]
[袖]
牡丹・2組
[袖]
2点
[破風]
上・人物
[墨書き]
製作年
天保拾五
九月中旬
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出水地区・江戸型山車

人形は神武天皇
*
[山車全景] [神武天皇] [神武天皇]
春日神社・神輿

新しい作のようです。
*
[全景] [天の岩戸] [天孫降臨] [神武天皇]
[拡大01]
[拡大02]
遠見岬神社・神輿 彫工・四代伊八・信明(高石仙蔵)

台輪5尺の大型神輿です、修理していましたので2年ぶりの登場です。
江戸型の神輿との相違は胴羽目彫刻が凝っています。(四代伊八・柴又帝釈天にて製作)
*
[全景]

左側
[竜・左]
[拡大]
正面

[小脇板左]
[小脇板右]
右側

[竜・右]
[拡大]
[波拡大]
後側

[小脇板左]
[小脇板右]
船型山車 沢倉漁港
*
[八坂丸01]
[八坂丸02]
[八幡丸01]
[八幡丸02]
[漁港右側]
[漁港左側]
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